
電車の席が空いていた。
座った時、膝に置いた自分の手が目に留まった。
マニキュアもなにも塗ってない、
手入れの行き届いていない指先。
その視界の片隅に入ったのは痛んだ髪の毛先。
私は仕事が忙しいという言い訳、
ウェブカメラだからそこまで映らないだろうという怠慢な考えで、
自分を磨くことを怠っていた。
そんな怠けきった自分に対して激しく落ち込んだ。
電車に揺られながら携帯のメモリーを見てみた。
過去の自分。
ライブチャットを始めた頃の自分。
イベントコンパニオン並みに髪の毛には気を使い、
ネイルサロンにも毎週通っていた。
そこまでする必要があるかどうかはわからないけど、
その時の私と今の私では、
「自分は人に見られているんだ」という意識が明らかに違った。
会話も大切だけれども、
やはり女として異性に見られている以上
自分に対する美意識は必要不可欠だと思う。
そんな大切なことを忘れていた自分に反省し、
電車を降りて美容院の予約を入れた。
初心に帰ろう。
「ウェブカメラだから白飛びするし・・・」
なんて言い訳しないよう、心に強く誓った。